とある国家の風景7〜見て見ぬふり〜 リヴラ(♂)クール系。やる気なし男 サウファ(♂)さわやか系。 リヴラ:よー、サウファ、今日も兵士指導に精が出るな〜。 サウファ:あれ、リヴラさん、珍しいね。      ミストさんに小言でも言われたの? リヴラ:う……お見通しか……。 サウファ:ははは、リヴラさんがここに来るのって、だいたいそういう時だけだもんね。 リヴラ:だいたい、俺には兵士鍛錬とか向いてねーんだよなー。 サウファ:剣の腕前はすごいのに、もったいないよ。      僕もリヴラさんに教わりたいくらいだもん。 リヴラ:お前が? お前も十分剣は使えるじゃねーか。 サウファ:そうでもないよ、僕の剣はマニュアル通りの剣術だし。      リヴラさんのはこう、自由な剣、て感じかな。 リヴラ:そういうもんかねえ……まあ、別に俺には師匠とか先生とかいなかったしな。 サウファ:だから我流で型破りな剣術で剣を振るえるんだろうね。 リヴラ:ま、別に俺は自分が剣を振るえればどうでもいいし。 サウファ:リヴラさんらしいちゃリヴラさんらしいね。 リヴラ:そうだ、サウファ。 サウファ:ん? 何? リヴラ:お前なら、もし、目の前の女の頬に米粒がついてたら注意するか? サウファ:うーん……そうだねー、ご飯粒くらいなら普通に注意するかな〜。 リヴラ:だよな……。 サウファ:それがどうかしたの? リヴラ:いや、別になんでもねぇよ。     じゃあさ、女の鼻毛が出ていたらどうする? サウファ:抜いてあげる。 リヴラ:うわあ……。 サウファ:冗談だよ。      そうだなあ……それとなく気付かせてあげるかなあ。 リヴラ:それとなく? サウファ:うん、例えば「なんか口の辺りついてるよ、鏡見てきたら?」とか。 リヴラ:おー、なるほど。     でも、それでも気付かなくて鼻毛が出っぱなしで戻ってきたらどうする? サウファ:えー、うーん……「今日は少し寒いね」とか言って鼻すすって、その人にも鼻すすらせるかな。      そうしたら、隠れて見えなくなるかもしれないし。 リヴラ:うーむ、何も言わずにほっとく、てのはナシなのか。 サウファ:だって、みっともないし、気付かずに他の人に注意されたら、後で怒られちゃうかもしれないよ。 リヴラ:まあ……そうだな。     めんどくせーよなー、女って生き物は。 サウファ:そういうもんだよ。      リヴラさんは特にめんどくさいって思うだろうねえ。 リヴラ:別にそんなもん、すぱっと言えばいいのにな。 サウファ:じゃあ、リヴラさん、ここに来た時から思ってたんだけど。 リヴラ:ん? 何だ? サウファ:鼻毛出てるよ。 リヴラ:…………邪魔したな。