とある教室の風景13〜メロン〜 ■ さゆか 16歳♀高校二年 ドジっ子。持ち前の明るさで周りを明るくするような子。 ポジティブ人間でよく喋る。 ■ かなみ 16歳♀高校二年生 元気系、ちょっとあほな子。どうでもいいことに関心を示す。 負けず嫌いだが、理不尽なことを連発するため、ちょっと残念な子。 さゆか「ねね、かなみ知ってる?」 かなみ「なになに?」 さゆか「キュウリにハチミツをかけるとメロンの味になるんだって!」 かなみ「ええっ、ホント!?」 さゆか「うんうん、なんか今、噂になってるよ〜」 かなみ「今度やってみよう〜!     メロン食べ放題やっほい!」      さゆか「キュウリは安く売ってるもんね〜」 かなみ「あ、でも、それって何メロンになるの?     夕張メロン? マスクメロン?」      さゆか「キュウリは緑色だから、夕張メロンにはならないんじゃない?」 かなみ「でも、ハチミツの色って夕張メロンっぽくない?」 さゆか「あ、そうだよね、オレンジで甘いところが夕張メロンぽいよね」 かなみ「オレンジ……でも、ハチミツって透明っぽくない?」 さゆか「そっかあ、じゃあマスクメロンかな?」 かなみ「あ、キュウリも皮をむかなければデコボコ模様があるもんね」 さゆか「でも、マスクメロンみたいな模様じゃないよねぇ」 かなみ「あっ!」 さゆか「どうしたの?」 かなみ「ということは、あたしがいつもファミレスで飲んでるメロンソーダって、キュウリ!?」 さゆか「あー! フリードリンクで飲み放題だもんね!」 かなみ「あれってハチミツキュウリだったのかも〜!」 さゆか「本物のメロンを使ってたら高くなっちゃうもんね」 かなみ「でも、ハチミツキュウリソーダ、って書いてあったら美味しそうじゃないなあ……」 さゆか「そうだよねぇ……。     でも、それならどうやって作ってるんだろ」      かなみ「キュウリをギュゥ〜ってしぼって、ハチミツを混ぜてるのかなぁ。     その後に炭酸を入れて」      さゆか「でも、炭酸って甘くない?     それならハチミツいらないんじゃないかな」      かなみ「確かにそうだよね。     じゃあ、炭酸にキュウリを入れたらメロンソーダ?」      さゆか「うーん……マズそうだね……」 かなみ「ものは試し! 帰りにファミレスに寄っていこ!」 さゆか「そうだね、サラダとトースト頼めばキュウリとハチミツ揃うかな?」 かなみ「ちゃんとキュウリが入ってるサラダ選ばなきゃね〜」 さゆか「あ〜、でも、トーストにハチミツついてくるかな」 かなみ「あんましハチミツついてくるメニューってないよね」 さゆか「あ、フレンチトーストとかってハチミツ使ってないかな」 かなみ「それだっ! これで試せるねっ!」 さゆか「どうせだからフリードリンクも頼もう〜」 かなみ「そうだね〜、あたしの大好きなメロンソーダ飲みまくろうっ♪」