とある教室の風景5〜オオサンショウウオ〜 ■ 宮本 16歳 ♂ やる気なし男。バカか頭いいか分からない。 勝手に自分の世界に独走していくのが得意。 ■ 園田 16歳 ♂ ツッコミが激しくて、ちょと口が悪い。 早合点しやすく、不発ツッコミが多い。 宮本「オオサンショウウオって、言いにくいよな」 園田「オオサンショウウオ? まあ、確かに言いにくいな」 宮本「園田、オオサンショウウオって10回言ってみ」 園田「おう、こほん、オオサンショウウオ、オオサンショウオ、オッサンショウオ おおsんしょs……な、なかなか難しいな」 宮本「お前、途中でオッサンとか言ってたぞ。    もっと短い名前にすりゃあよかったのになー。    もう、オッサンウオでいいじゃん」 園田「いや、それじゃなんか別の生き物みたいだろ」 宮本「すげーよな、卵から生まれたそばからオッサンウオ」 園田「勝手にオッサンにすんな!」 宮本「なんでオッサンウオっていうのかな」 園田「だから、名前勝手に変えるな!」 宮本「あれかな、体の模様がオッサンの顔みたいだからオッサンウオ」 園田「どんな生き物だよ……」 宮本「あれ? オッサンウオって魚だっけ?    ウオ、っていうくらいだし」 園田「トカゲみたいなやつじゃなかったっけ?」 宮本「じゃあなんで『オッサン』『ウオ』っていうんだ?」 園田「だから、いい加減オッサンから離れろって!」 宮本「泣き声がオッサンみたいな声で『うおっ』て鳴くからかな」 園田「どんなトカゲだよ!」 宮本「すげー、生まれてすぐオッサンで、模様がオッサンみたいで、オッサンみたいな声で『うおっ』て鳴くのか」 園田「お前の頭のなかのオオサンショウウオはどうなってるんだ……」 宮本「なんかもう、オッサンでいいじゃん。    川とかで見つけたら『あっ、オッサンがたくさん泳いでる』って」 園田「いろんな意味で世間を騒がせそうだな……。    確か、オオサンショウウオって天然記念物だぜ。    そんなに簡単に見つけられないって」 宮本「おおっ、オッサンて天然記念物なのか。    じゃあ、全国のオッサンを守らなきゃな」 園田「なんか、違う問題からオッサンを守るみたいだな……」 宮本「でも、オッサンが増えすぎても困るよな」 園田「天然記念物だからいいんじゃね?」 宮本「何言ってんの?    世の中に中年親父があふれかえったらウザくね?」 園田「おい! お前いつのまにオッサンいれかえた!」 宮本「園田はオッサン萌えか、メモメモ」 園田「まてこらー!」