とある教室の風景2〜名前遊び〜 ■ かなみ 16歳 ♀ 元気系、ちょっとあほな子。どうでもいいことに関心を示す。 負けず嫌いだが、理不尽なことを連発するため、ちょっと残念な子。 ■ りさ 16歳 ♀ 大人しい系、インテリメガネ。典型的なツッコミ役。 たまに勢いでキャラが崩れたり、盲目的になったりする。 かなみ「りさー、宿題やってきた?」 りさ「当たり前じゃない」 かなみ「さすがインテリメガネねっ!」 りさ「それ褒めてるの?」 かなみ「当たり前じゃない、インテリって頭がいいってことなのよ」 りさ「知ってるわよ、それくらい」 かなみ「よーしっ、宿題うつさせてっ」 りさ「ダメー」 かなみ「そう言わずに〜、今回だけだからぁ」 りさ「ダダっこしてもダメなものはダメ、自分でやりなさいよ」 かなみ「えー、それじゃ昼の授業に間に合わないじゃん」 りさ「だから宿題、って言うんでしょー」 かなみ「うーつーさーせーてー、お願い、りさ様〜、りさ様ぁ。     ……あれ?」 りさ「どうしたの?」 かなみ「りさ様、って言いにくいよね」お願い、りさま〜」 りさ「勝手に略すな!」 かなみ「りさま〜、りさま〜」 りさ「連呼するなっ!」 かなみ「り〜さ〜ま〜……あっ、なんか韓国ふうになった。     李さま(りーさま)」 りさ「人の名前で遊ぶな!」 かなみ「すごいじゃん、ヨン様みたいじゃん!     次はリー様ブーム到来ね!     インテリメガネで日本のオタク男子の人気そうなめよ!」 りさ「いらんわ、そんなの!」 かなみ「甘いわねー、いまやメガネは立派なステータスよ」 りさ「私は単に目が悪いだけなんだけどね……」 かなみ「目がいいかどうかなんてどうでもいいの!     大事なのはメガネよ!」 りさ「いや、目が悪いからメガネをかけるのであって……」 かなみ「あんた今から秋葉原いってきてみなさいよ。     オタク男子の注目の的(まと)間違いなし!」 りさ「うわあ……なんかやだなあ、それ……」 かなみ「何言ってるのよ、メガネの需要があるってことよ」 りさ「じゃあ別に私じゃなくてもいいじゃない」 かなみ「…………それもそうね」 りさ「えー……。    それならあなたがメガネかければいいじゃない」 かなみ「あたしは目いいもん、メガネ必要ないし。     だいたいメガネってさー、鼻の上のほうがムズムズしない?」 りさ「別に慣れたらどうってことないけど」 かなみ「あたし、嫌なんだよねー、アクセサリみたいなの。     特にメガネとか気になっちゃって仕方ないのよねー」 りさ「……あなたにとってメガネはなんなのよ……」 かなみ「まあ、別にどうでもいいんだけど……って何の話してたんだっけ?」 りさ「……メガネの話じゃないの?」 かなみ「そっか。     あー、宿題やってない〜、どうしよー」 りさ「……やっぱ、あなたあほな子だわ……」